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IC・KS『ほんとの話』

伝統ある作り手だからこそできる、新たな挑戦 2018/11/26 株式会社天童木工 東京支店 佐藤支店長

1940年の創業以来、「木へのこだわり」と「山形の職人気質」を大切にした木製家具を作り
続ける天童木工。日本でもいち早く成形合板の技術を実用化し、しなやかな強さと美しさを
両立した家具を数多く生み出してきました。一般家庭向けのホームユース家具と、企業や
官公庁、公共施設などで利用されるコントラクト家具を作り、特にコントラクトが売上
全体の7~8割を占めるメーカーは国内でも珍しいそうです。東京支店の佐藤支店長
に、家具への思いやICとの関わりについてお話を伺いました。(ライター談)

Chapter.1 創業以来変わらぬ「木へのこだわり」

天童木工の特徴を教えてください
私たちが家具作りにおいて一貫して持ち続けているのが「木へのこだわり」です。木へのこだわりは、天童木工の歴史そのもの。そして、その上で大切にしているのが、「顔の見えるものづくり」「ものづくりは人づくり」というポリシーです。お客様に求められるものを作るのは当たり前であり、私たちは、求められた以上の価値の提供を目指しています。販売はあくまでもスタート地点。お客様に「天童木工の家具を選んでよかった」と思っていただけるよう、メーカーとして、その後の継続したアフターフォローにも力を入れています。
どのような製品を作っているのですか?
薄い板を重ね合わせて作る「成形合板」による家具作りを得意とし、「強さ」「美しさ」「軽さ」「手触り」を兼ね備えた製品を作っています。中でも1956年に発表された代表作「バタフライスツール」は、ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションに選定され、美術品として収蔵されています。非常に光栄に思う一方、「第二のバタフライを生み出したい」という思いもあります。
かつてオリジナルだった技術が、他社の台頭によりその価値が失われつつありますが、市場拡大のために価格競争をしても意味がありません。私たちは常にブランディングに力を注ぎ、オンリーワンの技術を進化させながら、お客様が求めるもの、私たちができること、そして天童木工にしかできないことを考え、この3つの円が重なるところを目指して家具作りをしています。

Chapter02 伝統に裏打ちされた技術で新たな進化を目指す

サービスで大切にしていることは?
スタッフには常々、「セールスマンではなく、お客様の良きアドバイザーであれ」という話をしています。家具選びには、素材、デザイン、サイズなど、さまざまな要素があります。さらに脚の形や塗装の種類、硬度などによっても、仕上がりや使い心地は大きく変わります。お客様のご要望に対してそのまま提案するのではなく、お話をじっくりと伺い、潜在的なニーズまで掘り下げていくのが私たちの務めだと考えています。
実際に触れてみないとわからないことがあります。当社のショールームではどんどん家具に触れ、その使い心地を体感してみてください。コントラクトにおいては、椅子の高さやクッションの硬さなどを、お好みに合わせて調整することもできます。「3世代で100年使っていただきたい」という思いで、メンテナンスにも力を入れています。

東京ショールーム コントラクト家具フロア 圧密成形加工技術を用いた製品

今後に向けた新たな取り組みについて教えてください
長年にわたり磨いてきた成形合板の技術と、独自の圧密加工法を組み合わせ、「針葉樹の圧密成形加工技術」を新たに確立しました。日本の植林に多いスギやヒノキなどは、その柔らかさゆえに、家具にすると傷がつきやすいというデメリットがありましたが、この技術によって木材の強度が高まり、デザイン性に富んだ家具作りが可能になりました。現在では、「地元産の針葉樹を使った家具を作りたい」と、各地の自治体から多くのご依頼をいただいています。培った技術をもとにさらなる進化を目指すため、今後もさまざまな開発を進めていきます。

Chapter03 設計やインテリアの知識を活かし“天童木工らしさ”を表現

自社の家具をコーディネートする場面はありますか?
官公庁や企業からの特別注文家具の場合は、ご依頼主側の設計者やデザイナーとやりとりするケースが多いです。ゼロからのコーディネートというよりも、ベースとなるデザインをもとにアドバイスをしていく感じですね。相談の段階では建物が未完成であることも多く、床や壁の色、照明なども全く決まっていない状態で“天童木工らしさ”を提案しなければなりません。家具だけでなく、設計やインテリア全般に関わる知識が必要とされます。
社内の資格所有者に向けたメッセージをお願いします
社内にはIC資格を持つスタッフもおり、取得したスタッフに対しては会社から受験料をサポートしています。名刺にICと記載することで、お客様にも安心していただけているようです。有資格者には、学んだ知識を是非仕事で活かしてほしいと思います。
また、家具メーカーとして外部のICと接する機会もあります。天童木工では規格品だけでなくセミオーダーにも対応し、多種多様なご希望にお応えすることができます。IC資格で学んだ知識を活用することでお客様に提案する際の提案の幅を広げることができるのではないでしょうか。

プロフィール

佐藤 元 さん

株式会社天童木工
取締役 営業本部 副本部長/東京支店長

天童木工で活躍するICの皆さんに、担当する仕事と受験したキッカケを伺いました!

川俣 悟 さん

東京支店 設計課 係長

特別注文品であるコントラクト家具の設計に携わっています。ご依頼主である設計事務所やデザイナーさんからのスケッチや言葉を元に、イメージ通りの家具を具体化していくのが私たちの仕事。空間全体のバランスも考えながら、きめ細かい提案を心がけています。
ICの資格には昔一度挑戦し、そのときは残念な結果に終わってしまいましたが、天童木工入社後、2級建築施工管理技士の資格を取得し、「もっとスキルアップしたい」と再チャレンジしました。IC取得後は設計の際にも、床や壁、天井など、家具が置かれる空間全体をイメージしながら作図する意識が強まりました。また勉強を通して、家具の高さや配置など、基本を再確認できたと思います。資格取得とは、自分の知識の引き出しを増やすこと。学んだことはきっと自分の武器になり、強みになると思います。

佐藤 舞 さん

ホームユース事業部

一般のご家庭でお使いいただくホームユース家具を担当し、ショールームでの接客や販売店とのやりとりを行っています。ICの勉強を始めたのは、仕事の中で自分の知識不足を痛感したためです。お客様からのご相談に自信を持って答えることができず、「きちんと専門知識を身につけたい」と考えるようになりました。
ICの魅力は、インテリアの全般的な知識を幅広く学べることだと思います。私も資格を取得して、家具以外のインテリアに対しても気を配れるようになりました。家具のサイズ、重さ、使い心地など、生活スタイルに合わせた提案を心がけ、お客様にも納得していただけていると感じます。椅子やソファの張地の色についてもしっかりアドバイスができるように、現在はカラーコーディネーターの資格取得を目指して勉強中です。

渡辺 次雄 さん

営業部 参事

営業部に所属し、新規開拓、販売促進、提案および受注からの工場手配、納品までの一連の工程を担当しています。IC資格を取ろうと考えたきっかけは、間もなく訪れる定年後に向けたスキルアップのため。定年退職後に再就職する場合、資格を所有していることが評価されるのではないかと思い、ICを取得しました。勉強は市販の書籍を使って独学で進めました。苦労はありませんでしたが、過去問題については特に丁寧に勉強しました。
IC資格取得後は、床、壁、カーテン、照明といった室内装飾全体からインテリアをイメージするように視点が変わりました。今後、再就職や転職を考えたときには、IC資格がきっと評価していただけると思っています。今後の人生に資格をどう活かしていけるか、今から楽しみです。

東京ショールームの風景(ホームユース家具フロア)

企業ご紹介

株式会社天童木工

1940年、山形県天童市に創業。「成形合板」を国内家具メーカーでいち早く実用化しました。官公庁や企業の上級エリアから一般家庭まで、その実績は多岐に渡ります。国内外のクリエイターとの協働によって後の名作と呼ばれる家具を作り出してきました。職人技が光るデザイン性の高い家具は時を超えて愛されています。

http://www.tendo-mokko.co.jp/

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